今、関数 f(x) の a から b までの一定の区間を取り出して、そこを細かく刻んで区分求積していくものとします。a は定積分の下端、b は上端のイメージです。n は分割回数、Δx は短冊の横幅を指し、互いに連動していて、n の分割回数を増やすほど、Δx は小さくなります。
具体的な数値で考えてみましょう。a=2、b=4 として、n の分割回数をまずは10回とします。ひとつの短冊の横幅は、b と a の差を分割回数で割った「0.2」になるでしょう。このとき、区分求積の面積の和は、それぞれの短冊の「タテ×ヨコ」を足したものとして、
と表せます。さて、この式を、和のシグマ記号を使えるように数列の項という自然数(k=1, 2, 3, ...)に紐づけて表現するためには、どのようにしたらいいでしょうか?なんだかプログラミングのループ処理を組むときの考え方に似ていますが、それには、スタート地点の下端 a を足場にして、そこに「項番×短冊の横幅 Δx」を次々上乗せしていけばいいのです。すなわち、
こんな具合です。また、短冊の横幅 Δx は、区間の巾を分割回数で割ったもので、
ですから、先に確認した区分求積の式全体は、
となります。これが区分求積の基本形になります。書き方はいろいろありますが、元の考え方は同じです。これで、個々の関数を入れて、実際に計算ができる形になりました。
では、次回からこの基本式を使って、実際にそれをやってみましょう。まずは、もっとも簡単な関数ではじめますが、それでも作業はかなりたいへんです。