お題はこれです。上の図で、色で塗ってある部分の面積を求めてみましょう。
まずは、そういう結構な道具のまだなかった古代の時代に頭の中でタイムスリップして、その心境に身を置いてみましょう。こんなフニャンとした形の面積を計算しろ、と言われても、どうしていいものやら、途方に暮れてしまうはずです。
しかし、前回みたように、ニュートンの考案した積分の原理を使えば、
まず、例題の被積分関数=導関数を公式を使って積分して原始関数を求め、
そうすると、導関数の変化の累積量が原始関数の計算値なので、その終端の値を代入すると、
これが、そのまま求める面積の値になります。
なんてカンタンなんでしょう! なんてエレガントなんでしょう! まるで魔法のようです。
例題のもとの関数は、二次関数で放物線ですので、長方形で区切って上の面積を差し引けば、放物線が内側につくる部分の面積という古代ギリシャのアルキメデスが、非常に苦労し、複雑な技巧を凝らして算出しようとした図形の面積も、なんら面倒な手順を踏むことなく、一挙に求めることができます。
これが積分の威力です。驚くべき威力です。