【積分】積分の表記と積分記号(インテグラル)

それでは、微分を逆にたどって、導関数から微分前の原始関数を復元する積分の計算を、特有の記号を使って、数式で記述してみましょう。

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積分の表記

積分の計算では、これを、

積分の表記

のように表記します(カッコ内は積分定数をつけた場合)。左辺の中に入っているのは、微分された導関数、すなわち被積分関数で、これが積分によって復元されて右辺の原始関数になる、という意味です。

このうち、先頭の記号が有名なインテグラル積分記号で、これは「和」の「Summation」の頭文字をとって縦に引き延ばしたものです。最後の「dx」は、微分で「xの差分:Δx」に、極限の動作が加わったもの、という意味でした。この記号が用いられている理由は、積分の機能そのものと関わってきますので、追って後ほど確認します。

いくつか例をみてみましょう。

積分の表記

いずれも、左辺の中に入っている式を、微分された導関数とみたとき、元になる原始関数を求めると右辺になる、という意味です。

積分のこの表記は、ライプニッツの考案によるものです。微分の表記は、ライプニッツのものも含め、まったく形のちがうものがいくつもありましたが、積分の方は、このライプニッツの記法に、ほぼ統一されています(補助的に用いられる別の記法がありますが、これは後述します)。

インテグラル、積分記号は、上記のように「和」の意味で、これが「積分=integration」という名の由来にもなっています。これは数列のところで勉強した数列の和、級数を表す「シグマ記号」と起源が同じですが(両方ともアルファベットの「S」を変化させたものです)、表記だけでなく、積分は機能的にも級数と深い関係があります。積分のどの部分が「和」で、それは数列とどう関係しているのか、それを調べることで、積分のもっとも有用な用途である面積体積の求積への手がかりも得ることができます。

これからそれをみていきましょう。


<参考にさせていただいた資料>
  積分記号 ( Wikipedia )


タグ:積分
posted by oto-suu 17/03/06 | TrackBack(0) | 積分 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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