
その理由は、上記のように、微分によって、元の関数の定数項が脱落してしまうからで、導関数・積分の側からみれば、原始関数は、定数項が不可視の形でいくつもある、ひとつには決まらない、ということになります。
そこで、積分を行う際には、この定数項を未定の状態のまま補ってやる場合があります。積分で復元されるこの定数を「積分定数」と呼び、通常、定数(constant)の頭文字をとって大文字の「C」で表記します。

「積分定数」は、れっきとした「定数」でありながら、中身が分からないまま、という、ちょっと変わった、面白い定数です。