まずはサインの微分からです。上の図でサインの元関数の傾きを、導関数の増減でみたときのやり方を使って、矢印で示してあります。そして、その下に「微分係数=接線の傾き」の値が、符合で示してあり、これがちょうど、コサインのグラフの状態と一致していることが確認できます。
「右肩上がり」「右肩下がり」が入れ代わるタイミングは「 π (180°)」で、元関数と導関数のうねりは「90°」、つまり 1/4回転分ずれていることになりますね。
今度はコサインです。コサインの導関数はマイナス・サインですので、上のサインのグラフとは、X軸で上下に折り返した形になります。同じように元のコサインの接線の傾きと微分係数の符合を書き出すと、このマイナス・サインの値と一致しています。
先に、コサインの導関数もサインなら、行ったり来たりの「2拍」で元に戻るので分かりやすいのに、と不平を言いましたが、マイナスがついていますので、下記のように、4回微分するとで元に戻る形です。
これは、上の話で、元関数と導関数は、1/4回転分ずれていることと対応していて、4回分合わせるとちょうど1回転で元通りということです。全部のグラフを書き込んでみましょう。
コサインの導関数にマイナスがついていることにも、それなりに意味がありますよ、と指摘したのはこういうことです。