【微分】接線と解の判別式

接線と微分との関わりについて、前回の「微分係数」と接線の方程式の考え方を用いて、さらに別の切り口から考えていきます。

この節を最初から読む
この節の目次にもどる

接線と解の判別

引き続き、落下運動における速度を例にとります。上のグラフをみてください。

(0)は元の落下運動の二次関数です。対して(1)は、2秒と4秒の時点の間の「平均の速度」を表す一次関数(直線)、(2)は、(0)を3秒時点で微分した「瞬間の速度」を表す一次関数(接線)で、(3)(0)とは共有点を持たない、無関係な一次関数です。前回学んだ原理を適用して、今からこのそれぞれの関数式を求めてみましょう。

最初に(0)は、元の式ですので、

接線と解の判別

次に(1)を求めると、まず、傾きは前回の平均の速度についての考え方から計算されます。また、通過する一点の座標から、

接線と解の判別

これが2点間の「平均の速度」を表す一次関数です。次に(2)は、傾きは前回述べた微分係数で、同時に、この接点を通過しますので、同じように、

接線と解の判別

以上が、それぞれの関数を表す式になります(この場合はたまたま傾きは同じです)。

そのうえで、ここからが本題になりますが、このうちの2つ、(0)(2)について、連立方程式を組んで、その解がどうなるかを調べてみます。(0)(2)は、グラフ上では3秒時点の1点だけを共有していますが、方程式においてもそうなっているかを確認しよう、というわけです。

接線と解の判別

上の連立方程式を、y を仲立ちにして淡々と解いていきます。

接線と解の判別

最後の式は、二次方程式の解の公式を適用した状態ですが、このとき注目されるのは、のルートの部分です。

二次方程式は、解の公式の中にプラスマイナスが入っていることから、通常2つの解を持ちますが、の部分がちょうどゼロになる場合は、解はひとつに定まります。この場合がそれで、これが元の二次関数と接線の方程式が共有する点をひとつしか持たないことの「代数的(計算式で表した)」な表現です。

接線と解の判別

一方、このの部分が、正の値をとるときは、解(共有点)は2つになりますが、これが(1)のような状態を表しています。また、この部分が負の値になってしまうときは、連立方程式は共通の解を持ちませんが、これが(3)のように、双方が離れた、無関係な状態です。これは二次方程式のいわゆる「解の判別」の考え方で、の部分は判別式と呼ばれていますね。


以上の例のように、微分と接線は、関数の計算式を使って分析することもできます。これが簡単に行えるのは、解の公式のある二次関数の場合だけですが、他のケースでも基本的な考え方は同じです。


posted by oto-suu 14/01/25 | TrackBack(0) | 微分 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
<< 前のページ | TOP | 次のページ >>
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/376751849
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック