初学者に微分をとっつきにくいものにしている理由のひとつは、この記法が複数あることです。こうなっている理由は分かりませんが、たぶん微分が数学上のあまりにも凄い発明だったので、重要な貢献をした数学者が使った記法は、敬意を表してみんな残しておこう、ということだったのかもしれません。現代において主に使用されている微分の記法は、以下の3つです(数式作成ソフトでも3通り全部書けるようになっています)。これらは見かけがまったく違いますが、すべて同じ内容を指しています。
このうち、数学の中で用いられるのは、上のライプニッツ記法とラグランジュ記法の2つです。ニュートン記法は、物理の中で、もっぱら用いられます。
ひとつづつ、記述の仕方をみていきましょう。まずは、真ん中のラグランジュ記法です。上のように関数表記の右肩に、一階微分ではひとつ、二階微分では2つ、チョンと「 ' 」を打ちます。
関数の元の式をカッコで括って、そこにいきなり印をつけることもあります。
これでカッコ内の式の導関数という意味です。「 ' 」は、日本では「ダッシュ」「ツーダッシュ」のように読むのがふつうですが、正しくは「プライム」と読むのだそうです。これに従えば、「 y 」の微分=導関数は、「 y プライム」、二階微分は、「 y ダブルプライム」となります。
ラグランジェ記法で「ダッシュ=プライム」を打つのは、最大三階微分までで、そこからさらに四階、五階と繰り返せるときは、数字で回数を示します。
次は、ライプニッツ記法です。微分の敷居を高くしているもうひとつの大きな理由は、見ても分かるとおり、このライプニッツ記法の考え方が独特・異様で、初級者にとって馴染むのが難しいからです。これは回を分けて次回で確認しましょう。




















