
この図は二項定理の式の展開、パスカルの三角形の姿を、そのままうまくトレースできていることが確認できると思います。
いま、この図で、各段の「たて」の巾(ボールの個数)は、1段下に行くごとにボールが1段づつさらに追加されていきますので、段の数と一致していることが分かります。3段目なら縦の並びは3ケ、4段目なら4ケです。
また、それぞれの「かたまり」において、縦の成分の中にあかたま「a」とあおたま「b」が何個づつ入っているかも、前に見たように左から順々に増減していきますので、規則的に言い当てることができます。
問題は、各「かたまり」の横の巾、つまり各項の係数がいくらになるかをダイレクトに言い当てることです。たとえば、4段目の左から2番目の係数は「4」になる、3番目なら「6」になる、ということを計算で直接言い当てたいのです。これをどう考えたらよいかの手がかりは、既にこの図の中に含まれていて、この分析にいよいよ先に用意した「組合せ」の計算を使用します。次でそれをみていきましょう。
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