等差数列は、ある数に次々に一定の数を加えていってできる数列です。加える一定の数が公差 (common difference)です。等差数列はまたの呼び方を算術数列 (arithmetic sequence)ともいいます。
数列では、その規則性に基づいて、何番目の項の値はいくらになるかを求めたい、というケースがよくあります。等差数列は、それぞれ前の項との差が一定の数列ですから、5番目、6番目くらいなら、順々に暗算で足していけば簡単ですが、何千何万という遠い先の項も含めて自由に算出するには、数列の規則性から編み出した一般化された汎用の数式があると便利です。
等差数列の n 番目の項の値は、上の図から、初項 a1 に (n-1) 回分公差 d を加えたものになるので、以下の式で容易に求められます。
このように、初項を起点にその関係において項の値を定める式を数列の「一般項」といいます。一般項は数列の性質を調べるうえでいちばんの基礎になる、重要な考え方のひとつです。上の式が等差数列の一般項になりますが、これを用いて以下の例題を解いてみましょう。
一般項の数式があることで、こんなふうに、かなり遠い先の項でも、計算で簡単に値を求めることができます。