
この例題の場合には、累乗元の数と法との差が「2」ですから、累乗公式で「1」を累乗する便利なテクニックが使えません。どうしましょうか?
こうした場合には、手近なところで累乗してみながら差分の「1」を探すというやり方をとります。この例題の場合は、元の合同関係では差分は「2」ですが、2乗すると「49≡4」となり、法の「5」の間で差分の「−1」が現れます(「5≡0」をマイナス1スライドさせた値です)。そこで、これを足場にしながら、指数法則でつないで全体を組み立てます。


どんどん行きましょう。こんどは上の問題とは数がひっくり返しです。同じように「1」を探します。このケースでは2乗してもまだ法との間に「1」が現れませんが、3乗まですると差分の「−1」が出現します。よってこれを部品に使います。

3乗ですので、100乗に対して1回分ハンパが出て「−5」となりますが、これは「7≡0」を「−5」スライドさせた値ですので、余りは「2」となります。
では最後の問題です。ここまでのノウハウを集大成して挑戦してみてください。

まず、この問題で「1の位を求めよ」とあるのは、「mod 10 に対する余りを求めよ」というのと同じです(10進法の根底に剰余演算があることがよく分かる例です)。
同じように法の「10」との間で差分の「1」を探すと、このケースでは2乗で「−1」が得られます。ですので、これを部品にしてそれぞれを組み立てていきます。

上で組み立てた内容と同じ理屈から、「7」自身も含めて1の位が「7」の数は、累乗していくと「7」「9」「3」「1」の4つの数字が末位に繰り返し交互に現れます。「9」は法の10に対する「−1」、「3」は10に対して「−1×7」の数です。