
銀行員や農家の人がたくさんのお札や採った菜っ葉がどれだけあるかを数える時、一定の束に束ねて、その束の数を数えることにするとより効率的です。10進法はその束を「10」に決めて数えるやり方で、われわれがはじめ手の指を使って数えていたところから自然に派生したものです。「10」を単位に括って、その束がまた10ケ集まるとそれをまた束に括って、ということを繰り返して大きな数を整理して数えていきます。
さらに、数を表現する時には、この束の数「だけ」を抜き出して「桁(けた)」として並べて書くことで、大きな数をコンパクトに表現できます。われわれが普段から使っている、この桁による表現法を位取り記数法といいますが、この表現を「束ねて数える」というもともとの考え方にそって書き直すと以下のようになります。これが10進数を位取り記数法で表記した数を分解した実際の中身です。わたしたちは、桁表記された10進数をみると、(横串にそのまま足したりせずに)常にこの読み替えを頭の中で高速に行って、数の大きさを把握するよう訓練されています。

2進法は、この束の単位を「10」から「2」に変えたもので、以下のような構成になります。

この式の、aやbの箇所には、「0」か「1」のどちらかの数字だけが入ります。「5」だの「7」だのは入りません。2進法では「1」が「2」になると、もう次の桁(束)に繰り上がってしまいますから、10進法で数の単独文字の表記が実際には「9」まであればよく、そこから先はいらないように、「1」から先はいりません(使いません)。そしてこの計算式をそのまま10進数で計算したものが、10進数に変換した値ということになります。具体的な数を入れてみると、たとえば次のような形です。

こんな具合で、上のふたつの式の間をうまく行き来できれば、わかりにくい2進法も、10進法の数との間でそれなりにスムースにやり取りできそうです。そのやり方を次にみていきましょう。