この例では対数の「底」は「10」となっています。底は累乗する出発点となる元の数であり、隣の「真数」は、対数=指数で底を累乗することでその数になるターゲットの数のことでした。上の例では、「10を1000にする指数」「10を10000にする指数」を指し、それぞれ対数の値は「3」「4」となります。われわれがふだん使っている数は10進法ですから、上記のように 10 を基準値にする累乗の指数は、10進法の数の「桁」(桁−1)に対応しています。
このように、10を底とする対数は、基本的なものとして応用の中でもひんぱんに使用されるので、「常用対数」(Common logarithm)と呼ばれています。
常用対数は、対数の利用の中で基準になるもののひとつなので、10が底であることがはっきりしている場面では、表記で底を省略してもいいことになっています。