【初等代数】分配法則と因数分解

前回の話の中で「交換法則」「結合法則」というものが出てきましたが、同様の計算ルールに「分配法則」があります。これもふだんから多用しているので、すっかり当然のことのようになっていますが、よくよく考えると、どうしてそれでよいのか、パッと答えられる人は少ないのではないでしょうか。なぜそのように計算してよいのか、これも再確認しておきましょう。

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これは、下のように面積の問題として考えると、直感的に理解できます。
あるいは、箱に入ったボールの数を数える、というイメージでもいいでしょう。

「掛け算(乗法)」という演算は、このように図形(幾何)の問題と深いつながりがあります。そこで、掛け算に関する数学の用語には、(それ自体は特に図形と関係ないのに)「幾何○○」という名前を持つものがいくつもあります。「幾何平均」「幾何級数」といった言葉がそうです。

さらにいえば、「幾何」は英語で「geometry」ですが、「geo」とは「土地」の意味で、「metry」は「測る」です。上の図をみていると、もともと幾何とは、隣人同士の土地(農地)の仕切りをつけたり、国家が徴税したりするための測量技術が起源で、掛け算はそのために発達した計算であることが彷彿としてくるのではないでしょうか。



分配法則と因数分解

分配法則についてはこれで確認できましたが、これを用いていわゆる因数分解の公式も出すことができます。あわせてチェックしておきましょう。



posted by oto-suu 10/08/29 | TrackBack(0) | 初等代数 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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