


「掛け算(乗法)」という演算は、このように図形(幾何)の問題と深いつながりがあります。そこで、掛け算に関する数学の用語には、(それ自体は特に図形と関係ないのに)「幾何○○」という名前を持つものがいくつもあります。「幾何平均」「幾何級数」といった言葉がそうです。
さらにいえば、「幾何」は英語で「geometry」ですが、「geo」とは「土地」の意味で、「metry」は「測る」です。上の図をみていると、もともと幾何とは、隣人同士の土地(農地)の仕切りをつけたり、国家が徴税したりするための測量技術が起源で、掛け算はそのために発達した計算であることが彷彿としてくるのではないでしょうか。
分配法則と因数分解
分配法則についてはこれで確認できましたが、これを用いていわゆる因数分解の公式も出すことができます。あわせてチェックしておきましょう。